結婚生活における素朴な疑問

結婚相談所ワンバイワンのアドバイザー、福山です。今日は、結婚してから気になって周りの人にぶつけてみた素朴な疑問についてお話します。

目次

お小遣い制にしている?

今、一緒に仕事をしている中途入社の同僚の採用面接のときのエピソードです。

彼は、日本でも最大手の渉外法律事務所で働いていた弁護士です。年収は、若くして2,000万円超ありました。奥さんとお受験を控えた子供が二人がいるとのことでしたが、ワークライフバランスを考えて一般企業の法務部員(企業法務という仕事で、弁護士の資格を持ちながら一般企業に勤務しているインハウスと呼ばれる職業です)として仕事をしたいという理由で当社の求人に応募してきました。

確かに、大手渉外法律事務所は年収は高くてもかなりの激務で土日も仕事です。一般企業に入れば、有給や夏休みもちゃんと取れます。家族と過ごす時間も増えることでしょう。しかし、最終選考の役員面接のとき、ある役員が意地悪な質問を彼に投げました。

「そんなに年収が高いのに当社に就職したら年収が半分近くになってしまう。どうしてそれでもいいんですか?進学を控えたお子さんもいるでしょ。」この役員は、内心ワークライフバランスという理由はウソに違いない、本当は、法律事務所でやっていけない何かネガティブな理由があるに違いない、と勘繰っていました。

彼の答えは、「我が家はお小遣い制なので私がどんなに稼いでも、私のお小遣いは増えることはないので年収はどうでもよいのです。」でした。これを聞いた役員は大爆笑だったそうです。

今、彼は、私の同僚として当社で楽しく仕事をしていますが、ボーナスがくるたびに「妻にお小遣いを上げてもらうように交渉する。」と言っていますが毎度失敗です。その理由は、奥さんの回答にあります。「欲しいモノや必要な出費があればお金を渡しているでしょ。なぜお小遣いを上げる必要があるのかわからないわ。」です。これは絶妙な切り返しです。弁護士の彼もこれには”抗弁することができない”。私も一緒に反論を考えたのですが思いつかないのです。

”自分で自由に使えるお金がもっと欲しいから”は危険です。「自由に何に使うの?」という更なる問いの説明をしなければならないからです。つまり、私に内緒で使いたい用途があるってこと?という問いに答えないといけない。

奥さんが専業主婦の場合、夫が生活費を渡しているケースが多いように思っていたのですが、私の感覚ですとそれでもお小遣い制のほうが多い気がします。夫婦共働きでもお小遣い制のほうが多い印象です。よく聞く理由が”家計の計算が面倒ください、面倒くさいことを奥さんがやってくれているからよいのだ”です。

ちなみに共働きの我が家は、お小遣い制ではないため、私は”自分で自由に使えるお金があります”。しかし、家賃や光熱費などの生活費、クルマの維持費、外食や旅行などのレジャーにかかる費用はすべて私が支払っています。親の介護、将来の貯蓄や資産の運用のことを考えると”自由に使えるようで自由に使えない状況にあります”

奥さんに「君も少し負担してよ!」と言ったことがあります。彼女の答えは「じゃあ、お互いのすべての資産と収入を明らかにして支出の管理をふたりでしましょう。」でした。それ以来、彼女に支払って欲しいと言うのはやめて”自由に使えるようで自由に使えない自分のお金”を我が家のために大切に使っています。

寝室は一緒なの?

結婚前は夫婦は同じ部屋で寝るものが当たり前だと思っていました。今思うとかなりの先入観です。子供の頃の家庭環境の影響もあるかもしれませんが。

記憶定かではないですが、”3分の2は一緒の部屋で寝て、3分の1は別々の部屋で寝ている”という統計データを見たことがあります。周りで聞いてみた感覚と同じですね。興味深かったのは、一緒の部屋で寝てもベッドは別々。しかも、シングルベッドを足元を中心にL字に配置して寝ているという夫婦の話でした。同じベッドだと寝返りをうったりしてお互い眠れないそうです。それに、男性と女性で快眠できるマットレスは高級マットレスほど違いが生じます。

寝室が別々(ある意味、それだけ広い部屋に住んでいて羨ましいですが)の夫婦は、一緒だと眠れない以上に、共働きで生活のリズムが違うとか、いびきがうるさいとか、ひとりの時間が欲しいとか、様々な理由でした。寝室が別々でも円満な家庭が築いていけるならそれはそれでよいのだと感じました。

私がお見合いで交際した人で気になったのは、結婚前から寝室は別々がいい、と言っている女性でした。ちょっとでも睡眠を妨げるとイラっとするらしく、とても神経質な人でした。神経質な人よりもおおらかな人を望んでいましたので、案の定、交際は続きませんでした。一方で、”寝室が一緒か別々かの話題だけで躓くことを考えると、当時は成婚までの道のりに気が遠くなる思い”でした。

私の場合は、寝室は一緒で同じベッドで寝ています。いびきも寝返りも気にならないし、むしろ、よく眠っている妻の横にいると自分もよく眠れるのです。そういえば、甥っ子の世話をしていたときは、甥っ子と一緒に寝るとよく眠れました。寝る前に、今日一日にあったことやゆっくり話せないテーマについて妻と会話できる時間としても良いです。

”寝室だけをテーマにとっても、あるべき夫婦のあり方というステレオタイプな考え方ではなく、良い夫婦関係は相性や組み合わせの問題に過ぎないと感じています。”

奥さんのことを何て呼んでる?

俳優の松山ケンイチさんが”「嫁」という言葉を使って炎上したことがありました。広告会社に勤務し、クリエーティブチェックもしている私でも、”何が悪いのか”と疑問に思いました。

「嫁」という言葉は、家事は女性がするものという風潮を肯定する言葉であり、同時に、男性に対する「旦那」「主人」といった言葉も好ましくないという指摘のようです。確かに「嫁」は女偏に家と書きます。

私は、”俺の嫁が~”というと偉そうに感じるますので”僕の奥さんが~”と言います。”僕の妻が~”というのはなぜか照れ臭く感じます。

メディアや周囲の意見を聞いてみると「奥さん」を使う男性が多いようですが、「奥さん」も「大奥」を想起させるようでNGという人も。あるネットメディアでジェンダレス社会では「パートナー」と呼ぶべきとあるコメンテータの女性が言っていましたが、これに対してある男性コメンテーターが「自分の愛する妻を昔から奥さんと呼んでいる。奥さんの意味は人それぞれの中にあって、自分の大切な愛する奥さんという意味で愛情を込めてそう呼んでいるからこれからも使い続ける。」と言っていました。(※広辞苑的な意味では、「奥さん(奥様)」は他人の妻を敬って呼ぶ言葉ですのでこの用法は間違いです。)

ところで、配偶者を呼ぶときに何て読んでいますか。交際しているときに使っていたあだ名でしょうか。妻に対してであれば、◎◎ちゃんでしょうか。あるいは、呼び捨てでしょうか。

私の場合は、交際しているときから結婚後も◎◎さんと下の名前で呼んでいます。あだ名や◎◎ちゃん、あるいは呼び捨てで呼び合える関係も良いことだとは思いますし、ある意味、仲が良さそうで羨ましくも思うところではありますがあえて◎◎さんと呼ぶ理由があります。

脳科学の話で聞いたのですが、◎◎ちゃんとか呼び捨てですと、脳が勝手に相手を”対応な関係かそれ以下”と認識して、◎◎さんと呼ぶと相手を”対等な関係かそれ以上”と認識するようになり、それぞれに合った態度や発言をしがちになると聞いたからです。脳科学の話ですからその信ぴょう性は定かではありませんが、失言の多い私にとってはそれも一理あると思い、”妻への尊敬の念を忘れないように”実践している次第です。

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この記事を書いた人

現在も上場企業の広告代理店グループにて日々後進を指導しながら、アドバイザーとして結婚相談所ワンバイワンの運営に参画。会員サポートにも携わっています。自身もIBJ会員として婚活を行い、55歳で歯科医師の女性と成婚。

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